第1回つくばマンション管理セミナー

大震災において管理組合はどう対応するか
−マンションの防災力を高める−
 

セミナー


 第1回つくばマンション管理セミナーが平成24年3月17日につくば市役所2階会議室において、日本マンション学会とつくば市の共催で開催されました。
 

つくば市での初セミナー、市内マンション戸数の約5割を占める14マンションが参加

 
 つくば市では平成17年のつくばエクスプレス開業前後から分譲マンションが急増しており、現在では約60マンション(管理組合ベース)、5,000戸を超えるまでになっています。本セミナーはこうした状況を踏まえ、マンション管理組合の相互連携を図りつつ、情報交換する場を設けることを目的として企画されたものです。セミナー当日は、市内のマンション管理組合の関係者や居住者、茨城県マンション管理士会の会員など、約70名(市内14マンションほか)の参加を得て、東日本大震災時の対応や管理組合運営などについて情報交換が行われました。この参加14マンションで市内マンション戸数の約5割を占めています。
 
副市長挨拶
 まず、本セミナーの開会にあたり、つくば市の岡田久司副市長よりご挨拶をいただいたのち、小林秀樹・マンション学会会長(千葉大教授)から、セミナー開催の趣旨説明とマンション学会の調査をベースにした東日本大震災におけるマンションの被害状況について報告がありました。
 
廣田信子女史
 マンション管理センターの廣田信子女史からは「マンション管理組合の防災力を高める」とのテーマで、今回の震災時にマンションで起こったこと、震災体験から学んだこと、今後どうしていくべきかをご自身の被災体験も交えて具体的にお話しいただきました。なお、小林会長はつくば市、廣田女史は液状化が問題となった浦安市でマンションにお住まいでもあります。

意見交換
 続いて、市内3マンションの管理組合元役員の方々より、今回の震災時における各マンションの対応、管理組合活動の現状と課題などを紹介いただきました。
 この後、質疑応答、意見交換が行われ、つくば駅周辺の7マンションで行われている情報ネットワークの紹介のほか、防災訓練や修繕積立金などについて質疑がありました。セミナーは花里俊廣・筑波大准教授の「マンションが主体的に活動するためには、マンション内の住民同士の日常的なコミュニケーションを図るほか、マンション相互の情報ネットワークを構築する必要がある。これをよい機会として、マンション管理組合連絡会が立ち上がるとよいのではないか。」との総括で閉会しました。セミナー閉会後も参加者同士で熱心に情報交換される姿が其処此処に見受けられました。
 
日 時平成24年3月17日(土)
10:00〜12:00(開場9:30)
会 場つくば市役所2階 
職員研修室1・2(研究学園D32街区2画地)
定 員80名
参加費無料(資料代2千円)
主 催一般社団法人 日本マンション学会
共 催つくば市、
特定非営利活動法人つくばハウジング研究会
後 援全国マンション管理組合連合会、
(財)マンション管理センター、
茨城県マンション管理士会、他
 

第1回つくばマンション管理セミナー プログラム

司会:藤本秀一(独立行政法人建築研究所)
 
開会挨拶 つくば市 岡田副市長
挨拶と報告 東日本大震災におけるマンションの被害と管理組合の対応
日本マンション学会会長 小林秀樹(千葉大学教授)
 
議題 マンション管理組合の防災力を高める
(財)マンション管理センター 廣田信子
 
意見交換会 東日本大震災:つくば市での経験との意見交換
大規模マンションの経験 パークハウスつくば研究学園管理組合(理事長:村松)
中規模マンションの経験 OSIつくば吾妻V管理組合
小規模マンションの経験 メソードつくばT管理組合(元理事長:作間)
質疑応答・意見交換
 
閉会挨拶 花里俊廣(筑波大学准教授、NPO法人つくばハウジング研究会副理事長)